台湾の電気通信メーカーは生産製造能力とグローバル・ロジスティクス能力を持ち、ネットワーク通信チップ、部品、タッチパネル、システム・インテグレーションなどの優位性を確立しており、川上から川下まで非常に整ったサプライチェーンを形成しています。将来、外国企業が台湾で研究開発や技術移転などの投資を行うことにより、共により多くの通信産業におけるビジネスチャンスを勝ち取ることができます。

最近は米中貿易摩擦及び技術競合の激化により、多くのネットワーク通信業者が台湾に回帰して投資をするようになり、台湾の強みはますます堅固なものとなっています。特に5GオープンRAN（Open Radio Access Network、Open RAN）の特性により、台湾業者との5Gアプリケーション・サービスの共同開発が可能になります。

世界各国が相次いで5Gの開発に資源投入する動向の中で、台湾は中核となるIC、モジュール及び端末製品の開発においてリードする優位性を有しており、すでに世界で極めて重要な役割を担っています。将来的には5G、クラウドコンピューティング、IoT、人工知能などの技術を融合して、台湾メーカーはセントラルオフィスターミナルをターミナルに繋ぎ合わせ、徐々に産業のバリューチェーンを完成させてシステムソリューション・プロバイダーになることが想定されます。

台湾の電気通信業者は、積極的に5G実証フィールドの設置に取り組んでおり、オープンネットワークと通信環境を提供することにより業者を引き付け、様々なソリューションの実証実験が行われることが期待されます。将来、外国企業は台湾企業と共同で5G応用サービスの開発を行い、特にAI・IoT・AR・VRなどの面で技術を融合させることによって、さらに垂直応用分野におけるビジネスチャンスを展開させることを期待しています。

新型コロナウイルスの感染拡大により、非接触エコノミー（リモートワーク、オンライン会議等）、無人化生産（自動化生産、物流倉庫等）、ボーダーレスアプリケーション（人工知能、ビッグデータ分析等）の「三つの無」のビジネスモデルの展開が加速しました。一般国民が現在の消費・生活スタイルに徐々に慣れていくにつれて、在宅経済市場のビジネスチャンスも拡大し続けていき、ネット通信設備や通信ソフトウェアのニーズも高まっていくことが予想されます。また、感染状況の拡大を受けて、ネットワーク通信機器産業と医療産業が結び付き、検疫や追跡用の電子システムが開発され、今後もさらに発展していくと見られています。

台湾は世界の通信産業の重鎮の一つであり、多くの通信ハードウェア製造拠点を擁しているため、外国企業の技術開発やスマート応用システム開発、またはその後の商品化やハードウェア製造等を後押しすることができます。外国企業は来台して共同開発及び投資することで、共にこのビジネスチャンスを拡大することができます。