2020-07-30
第 5 世代移動通信システム(5G)を巡って中国の通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」への包囲網を強化する米国務省はこのほど、「クリーン・ネットワーク(=ファーウェイ社の製品を使わない通信会社を指す)」のリストを発表した。当初は台湾から中華電信(Chunghwa Telecom)と遠伝電信(Far EasTone)の2社がリスト入りしていたが、最新リストには台湾大哥大(Taiwan Mobile)、亜太電信(Asia Pacific Telecom)、台湾之星(T Star)の3社も加わり、台湾の通信会社5社すべてがリスト入りすることになった。
このリストは、米国務省の要請を受けたシンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が作成したもの。その狙いは、5Gの鍵を握る通信ネットワーク、クラウド、データ分析、モバイルアプリケーション、IoT(モノのインターネット)、5G関連技術が「信頼できない」通信機器メーカーが提供する製品を使用しないよう確保することにある。悪意あるハッキング攻撃を受けたり、中国共産党などの専制政府から不公平で法外な制御を受けたりしないようにするのが目的だ。
「5Gクリーン・ネットワーク」のリスト作成の背後には、複数の国や企業が関わっている。マイク・ポンペオ米国務長官は今年4月、国務省は米国の外交機関を経由する5G通信網について、中国企業が全く関与しない「クリーンパス(Clean Path)」であることを求めると発表していた。
今回発表されたリストには仏Orange (オランジュ)、インドJio(ジオ)、豪Telstra(テルストラ)、韓国SKテレコム及びKT、日本NTT、英O2などが入っており、いずれもファーウェイ社製品の使用を拒否している。カナダの3大通信会社であるRogers(ロジャース)、Bell(ベル)、Telus(テラス)もエリクソン、ノキア、サムスンなど非中国企業との協力を決めている。
資料來源: 外交部