Page 11 - Biomedicine
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台湾は製造と研究開発の
             三
                    最良の提携パートナーに

                 この度の新型コロナウイルス感染症の拡大にともない、我が国の防
            疫実績を通じて台湾の柔軟な対応や研究開発および製造の能力がはっきり
            と証明されています。中央研究院と国家衛生研究院の技術と能力および研
            究開発に協力している関連のバイオテクノロジー企業により台湾が開発に
            成功したナノ粒子ワクチンと糖タンパク質ワクチンは、現在すでに臨床試
            験の段階に入っています。また、我が国の優れた研究開発技術に目を留め
            たアメリカや EU などの先進諸国から、台湾と提携を結びワクチン開発を
            行いたいとの意向が既に示されています。このことから、台湾がバイオ製
            薬分野において卓越した開発製造能力を有していることが明らかとなって
            います。


                 また、台湾の製造業における生産管理能力と情報通信分野における
            開発上の優位性は、台湾の医療機器産業の発展が世界で非常に高く評価さ
            れている重要な理由でもあります。このほど防疫ためにニーズが急増して
            いるマスクや防護服や人工呼吸器の製造、そして補助具やコンタクトレン
            ズおよび生理計測機器やモニタリング装置などは、いずれも台湾医療機器
            産業成長の重要な動力となっています。感染症の危機終息までに、台湾の
            防疫能力は医療および看護、医療機器の製造、経営効率の向上および情報
            通信技術の統合などの能力が十分に発揮されることにより、再び世界の注
            目を浴びることになると見込まれています。



             四      アジア太平洋地域の市場で機先を制する

                 アジア太平洋地域における高齢者の増加や、中国と東南アジアとい
            った新興国市場の台頭により、基礎医療・在宅医療・健康増進・疾病治療
            といった需要が大幅に増大し、アジアのバイオテクノロジー医薬市場は
            今、急速に成長しています。外資系企業は台湾のバイオテクノロジー医薬
            産業の発展をベースに、地理的優位性や世界と繋がる能力、および政府の
            バイオテクノロジー医薬産業に対する税制優遇措置や研究開発補助金など
            を利用して、台湾をアジア太平洋地域運営本部や研究開発生産拠点として
            位置付けることができます。この他、台湾では近年『特定医療技術検査試

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