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2024-08-30
再生医療法における6つの大きな変化を一度に見ましょう
10数年待ち続けていた3次元集積化(3D IC)のビジネスチャンスが、AIブームの後、ついに到来しました。高性能・高密度パッケージング技術であるTSMC CoWoS は10数年前に国際的な半導体関係の展示会であるSEMICONでデビュー、パッケージング業界の憤激を買いました。しかし、現在では毎年60%成長し、日月光(ASE)を追い抜いてパッケージングのリーダ
2024-04-30
台湾スマート医療産業の機会と課題
はじめに 台湾はバイオ医薬、エレクトロニクス、そして情報通信産業で多くの優秀な人材を輩出してきました。世界的なデータベースサイトであるNUMBEOが公表した2024年世界医療ケア指数ランキングによりますと、台湾は韓国、日本、オランダおよびフランスを抑え8年連続で世界一位の座を獲得、完全な医療ケア体系と国民皆保険(全国民健康保険)は世界に誇るものです。また、台
2024-03-31
世界スマート医療市場の発展概況と趨勢
はじめに 世界保健機関 (WHO) の定義によれば、スマート医療とは、情報通信技術(ICT)を医療ケア、疾病管理、公衆衛生モニタリング、教育、研究を含む医療および健康分野に応用することを意味します。この概念には複数の分野が含まれていますが、科学技術と医療を融合させて医療の質、効率、利便性を向上させます。スマートフォンなどのデジタル製品のおかげで、デジタル技術
2022-07-04
米「セレクトUSA Tech」の2部門で台湾のスタートアップ企業が優勝
全世界のスタートアップ企業や投資家、大企業が参加して6月26日から29日まで開かれた「セレクトUSA 投資サミット」(米国メリーランド州)で、台湾のスタートアップ企業の多くが高い評価を受けた。同サミットに伴って行われた「セレクトUSA Tech」には医療技術、クリーンテクノロジー、サイバーセキュリティ、フィンテック、Eコマース、ソフトウェア、その他の7部門が
2021-03-16
国家衛生研究院、がん治療薬の送達システムで米FDAの治験許可取得
衛生福利部(日本の厚生労働省に類似)を主務官庁とし、経済部(日本の経済産業省に相当)が実施する「法人科技専案(TDP for Nonprofit Research Organization)」に長年参加している財団法人国家衛生研究院(National Health Research Institutes)は15日、がん細胞だけに低分子薬を運ぶドラッグデリバリ
長所
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独特な産業の優位性
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整った「国民健康保険制度」
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整ったバイオテクノロジー産業クラスター
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国家政策による支援
政策の焦点
- プレシジョン・ヘルス戦略産業発展プロジェクト:「遺伝子及び健康保険ビッグデータベースの構築」、「精密予防・診断・治療介護システムの開発」、「プレシジョン・感染防止対策製品の開発」、「グローバルなバイオメディカルのビジネスチャンス開拓」を戦略として、台湾を世界的なプレシジョン・ヘルス及びハイテク防疫のベンチマークにします。
- 国家生技研究園区(国立バイオテクノロジーリサーチパーク):バイオメディカルのトランスレーショナル・リサーチの推進への呼応として、南港国家生技研究園区に「BioHub Taiwan」が設立され、国家実験動物センター(NLAC)・生物技術開発センター(DCB)・衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)などの機関が入居しています。入居した企業は台湾のバイオメディカル分野のイノベーション・チームやベンチャーと接触する機会が得られ、より多くの提携機会を得ることができるほか、臨床試験・研究開発結果の商品化、法規制の説明などの支援も、パーク内においてワンストップでサービスを受けることができます。
- 新竹バイオメディカルサイエンスパーク:同パーク内には「バイオ医療技術及び製品研究開発センター」、「産業及び育成センター」及び「新竹バイオメディカルサイエンスパーク医院」が設立されており、3つのセンターの研究開発資源の共有や、新竹サイエンスパークに近いという優位性を有しています。そのため、企業は同パークに入居することによって周辺のICT産業と結び付いた、バイオ医療技術の基礎研究やトランスレーショナル・リサーチの実施が可能になり、また、研究成果を製品化し検証した後、サイエンスパーク医院で臨床試験を行うことによって、市場投入までの時間を短縮することができます。
- バイオメディカル商品化センター:科技部が設立した「バイオメディカル商品化センター」では、関連資源の統合と育成能力の強化を通じて業者に知的財産の分析・橋渡し・迅速な試作・臨床試験法規制に関するコンサルティングや市場付加価値の向上などのサービスを提供し、バイオメディカル技術の商品化や国際市場の拡大を加速することができます。
- 屏東農業バイオテクノロジーパーク:台湾で初の、農業バイオテクノロジーの発展を目的としたパークであり、現在、6つの主要な産業クラスターが形成されています。これには、天然産物、水産養殖、家畜バイオテクノロジー、生物学的農業資材、省エネ及び環境制御農業施設、バイオテクノロジーのテストと受託製造サービスなどが含まれます。こうしてパーク内のワンストップ窓口、産業人材マッチング、安定した原材料の供給、整った創業支援と技術サポートなどのサービスの提供、及び将来に「桃園農業物流園区」の資源とリンクすることにより、入居企業は台湾市場への展開、グローバルなビジネスチャンスの拡大などの成果が大幅に向上することが見込まれます。
税制措置
- 営利事業所得税税率は20%となります。
- バイオ新薬会社の設立や拡充を奨励するため、バイオ新薬会社の登録株主として株式を3年以上保有すると、株式所得の20%を限度に、営利事業所得税(法人税)の課税対象となる年度より起算して5年内の各年度の納付すべき営利事業所得税額から控除を受けることができます。
- バイオ新薬会社がバイオ新薬製品またはバイオ新薬技術の研究や開発に従事すると、そのために支出した金額の35%を限度に、営利事業所得税(法人税)の課税対象となる年度より起算して5年内の各年度の納付すべき税額から控除を受けることができます。当年度の研究と開発のための支出額が直近2年間の研究開発経費の平均を超える場合、超過した部分については50%の控除を受けることができます。
- 海外から新たな生産技術や製品を導入する際、外国企業が所有する特許権、実用新案権、意匠権、商標権、その他特に許された権利を使用し、かつ外国企業に支払われるロイヤルティは、経済部産業発展署によって承認された場合、所得税が免除されます。
- 台湾で製造されていない機器や設備を輸入する場合、輸入関税が免除されます。
- スマート機器/5G関連項目への投資:合計100万台湾元以上10億台湾元以下の支出は、当年度の法人税計算から控除できます。控除額は「当年度支出金額の5%」または「3年の合計支出金額の3%」のいずれかが選択できます。ただし、当年度法人税額の30%を上限とします。適用期間は2024年12月31日まで延長する予定です。
- バイオ新薬会社の高度専門人材や技術投資家が技術投資により取得した株式は、当年度の総合所得税(所得税)または営利事業所得税(法人税)の課税対象とされません。実際に移転した当年度案のみ、移転時の価格で収益を計算しコストを差し引いた後、課税対象とされます。
- バイオ新薬会社は取締役会において取締役の3分の2以上が出席し、その出席した取締役の過半数の賛成による決議が得られた場合、監督官庁の許可を得た後に、高度専門人材や技術投資家に対しストックオプション証明を発行することができます。前項のストックオプション証明を有する場合は、取り決められた価格で特定の数の株式を引受けることができ、その引受け価格は「会社法」第140条にある額面金額を下回ることはできないという制限を受けません。その取得した株式は前項の「技術出資により取得した株式に係る所得税の減免」の規定に従い所得税が課されます。
- 会社の従業員が総額500万台湾元以内の株式報酬を取得し、株式を保有しながら会社で2年勤続した場合、譲渡する際は取得時の時価または譲渡時の時価のうち、いずれか低い方の価格で課税されることができます。
- 条件を満たした外国籍特定専門人材は、給与所得のうち300万台湾元を超過した部分の半額を、所得税計算時に総所得から差し引くことができます。
- 輸出加工区、サイエンスパーク、自由貿易港区等に入居した企業が、自社で使用する機器・設備・原料・燃料・資材・半製品を輸入した場合、輸入税、物品税、営業税が免除されます。
- 未処分利益で実質投資を行った場合、控除項目として法人税が免除されます。
- 生技新薬産業発展条例は2021年12月31日まで施行されますが、すでに改正案が提出されています。
研究開発補助金
成功事例
臨床試験の展開
- オランダのグラクソ・スミスクライン社(GSK)、スイスのノバルティス社(Novartis)が台湾に新薬臨床試験研究センターを設立しています。このほか、ドイツのメルク社や米国のファイザー社(Pfizer)、ジョンソン・エンド・ジョンソン社(Johnson & Johnson)などの製薬業者も、台湾の医療機関や研究開発機関と連携して臨床試験や関連の協力体制を確立しており、これはそれらの会社の多国籍・多地域の臨床試験の実施に役立ちます。
製造能力の連結
- イギリスの神経医療機器企業GyroGearは、2021年2月に、鴻海と提携することを発表し、鴻海が当該企業の装着型医療機器「GyroGlove」をアジア地域で製造、販売することとなりました。「GyroGlove」は、振戦の患者向けに作られた世界初の装着型医療機器です。この機器は、ジャイロスコープ機能を使用して手の振戦を機械的に制御することで、パーキンソン病または本態性振戦の患者のセルフケア能力が向上します。
研究開発と技術提携の推進
- スイスのロシュ(Roche)、ドイツのメルク(Merck)、日本の中外製薬が製薬業連盟を結成し、2021年3月に、衛生福利部及び国家衛生研究院と共同で、「国家級人体生物データベース統合プラットフォーム」(NBCT)をベースとする「がん精密医療及びバイオデータベース統合プラットフォーム」を推進し、特定のがん患者のための個別プレシジョン・ヘルスケア計画を打ち出し、治療効果を向上させることを発表しました。
出典:投資台湾事務所
下載檔案
台湾の重点発展産業-バイオメディカル(11.1 MB)