2024-10-16
台南市に新設された中央研究院南部院区の開院式が15日に行われた。頼清徳総統(中央)は、内外から優れた研究者が台湾南部に集い、台湾全体の研究開発力を高めてくれるよう願った。(総統府サイトより)
台湾高鉄(台湾新幹線)台南駅近く(台湾南部・台南市の帰仁区)に新設された中央研究院南部院区(以下、「南部院区」)が15日に開院式を行った。中央研究院は台湾の最高学術研究機関。式典には頼清徳総統、中央研究院の廖俊智院長、陳建仁元副総統、台南市の黄偉哲市長らが出席した。式典のあと、頼総統は中央研究院の関係者の案内で南部院区における研究成果の展示を参観した。
頼総統はスピーチの中で、自分は台南市長を務めていた当時から南部院区の実現に取り組み、その後の中央研究院の努力も見て来たと説明、「今日、開院式に参加出来て感謝の気持ちでいっぱいだ」と述べた。
頼総統は、南部院区の開院は台南市にとっての喜びであるだけでなく、台湾にとっても重大な意義を持つと指摘。今後南部院区が世界レベルの研究の場となり、台湾南部に引き付けられた大勢の国内外の研究者が、台湾全体の研究開発力向上のため共に努力してくれることを期待した。
中央研究院の廖俊智院長によると、南部院区にはすでに中央研究院の二つの研究グループが入居。中央研究院が今年1月に設立した「関鍵議題研究中心」(Research Center of Critical Issues重要課題研究センター)の主な施設は南部院区に設けられており、現在は量子科学とカーボンニュートラル技術が研究の重点となっている。
量子科学の面ではすでに「量子コンピューターセンター」、ならびに「量子光学研究プロジェクト」が入居しているほか、量子チップ製造のためのクリーンルームとテストラボを設置。カーボンニュートラル技術の面では「海洋エネルギーセンター」と「次世代太陽光電池研究プロジェクト」が入居。「海洋エネルギーセンター」では黒潮を利用した発電に重点を置いて海流発電装置を開発、台湾国際造船公司と協力して実証試験を行う予定だという。
資料來源: 総統府