2022-07-04
全世界のスタートアップ企業や投資家、大企業が参加して6月26日から29日まで開かれた「セレクトUSA 投資サミット」(米国メリーランド州)で、台湾のスタートアップ企業の多くが高い評価を受けた。同サミットに伴って行われた「セレクトUSA Tech」には医療技術、クリーンテクノロジー、サイバーセキュリティ、フィンテック、Eコマース、ソフトウェア、その他の7部門が設けられているが、台湾のスタートアップ企業14社は全部門で上位10位入りを果たした。国・地域別では最も優れた結果だという。
「セレクトUSA Tech」の最終審査に残った世界のスタートアップ企業100社の中で台湾の企業は異彩を放ち、29日には台湾のスタートアップ企業が2部門で優勝するという良い知らせが届いた。医療技術部門でトップに選ばれたのは経済部(日本の経済産業省に相当)中小企業処の「TAcc+(台湾アクセラレータープラス)」が育成した「艾斯創生醫(Astron MedTech)」。また、サイバーセキュリティ部門では「来毅数位科技(Lydsec Digital Technology)」がトップを獲得した。それ以外のクリーンテクノロジー、フィンテック、Eコマース、ソフトウェア、その他の5部門のトップにはそれぞれハンガリー、ポルトガル、オランダ、イスラエルなどのスタートアップ企業が選出された。台湾からはまた、経済部中小企業処の育成した「精拓生技公司(CancerFree Biotech Ltd.)」が医療技術で2位となった。台湾からのスタートアップ企業14社のうち2社がトップ、1社が2位で合計3社が世界の上位3位入りを果たすという好成績だった。
「セレクトUSA 投資サミット」の開催期間中、経済部中小企業処の何晋滄処長はメリーランド州商務局のJessica Reynolds主任と、双方のスタートアップ企業が相手方に進出するための交流と連携のルート確立に向けた話し合いを行った。その中で何処長は、台湾北部・新北市の林口区、同南部・高雄市の「亜湾新創園(スタートアップテラス高雄)」及び「TAcc+」をメリーランド州のスタートアップのためのアクセラレーターと結び付け、「ソフトランディング」(互いのスタートアップ企業の相手方への円滑な進出)のための提携を推進することや、メリーランド州におけるスタートアップ企業のためのエコシステム(生態系)と交流して将来の協力関係を深化させることなどを話し合い、台湾のスタートアップ企業の米国進出に向けた架け橋を目指す考えを示した。
また台湾のスタートアップ企業を米シリコンバレーにおけるスタートアップ企業のエコシステムにアクセスさせるため、「セレクトUSA投資サミット」終了後、何処長は米国在台協会(AIT)の招きに応じて台湾のスタートアップ企業23社を率いてシリコンバレーでのスタートアップ関連のイベントに参加した。参加したのはAITシリコンバレー・スタートアップ・フォーラム、経済部投資マッチング活動など。何処長らはそこでシリコンバレーの優秀な企業、米国の潜在的投資家、スタートアップの業界関係者と対面し、今回をきっかけにシリコンバレーとの産業交流を強化すると共に台湾のスタートアップ企業と米国市場とのリンクを促すことで、台湾のスタートアップ企業が米国で発展する機会を獲得できるようサポートしていく姿勢を示した。
Sources:Taiwan Today;2022年07月04日
資料來源: 経済部中小企業処