2021-07-12
経済部能源局(日本の資源エネルギー庁に相当)とイギリス在台弁事処(British Office Taipei)がさきごろ、テレビ会議方式で「第3回台湾・イギリス エネルギー対話会議(Taiwan-UK Energy Dialogue)」を開き、「CO2削減への道筋に関するエネルギー部門の協力」を進めること、ならびに年末にエネルギーの新技術に関するワークショップを開くことで一致した。また、会議では台湾の工業技術研究院(ITRI)とイギリスの再生可能エネルギー研究所「OREカタパルト」による「洋上風力発電産業の技術連携と情報交換に関する協力覚書(MoU)」の調印式も行われた。双方の連携が新たなチャプターに入ったことになる。
「第3回台英エネルギー対話会議」は経済部能源局の游振偉局長とイギリスのビジネス・エネルギー・産業戦略省におけるエネルギー外交の責任者Julie Scott女史が共同で議長を務める形で行われた。游振偉局長は、台湾が2025年に再生可能エネルギーによる発電割合を20%にし、2050年にはネット・ゼロ(CO2など温室効果ガスの排出量と、吸収量・除去量を均衡させること)を目標に掲げていることを説明した上で、洋上風力発電の推進は台湾が再生可能エネルギーの発展に取り組む上での重点の一つだとし、今後もイギリスとの交流を深め、技術面での連携を強化していく考えを示した。
Julie Scott女史は台湾のCO2削減に向けた意欲とその行動を歓迎、密接な連携と経験の共有、専門知識があればイギリスと台湾は明確な政策ソリューションと新技術の正しい組み合わせにいっそう近づくことが出来、「ネット・ゼロ」に向けた変革を推し進められるだろうと述べた。
イギリス在台弁事処のAndrew Pittam副代表によると、台湾がアジア太平洋地域における洋上風力発電の中心を目指す中、すでにイギリスの企業30社が台湾にオフィスを構え、台湾の洋上風力発電が地元で発展を遂げられるよう支えているという。
会議で経済部能源局能源技術組(エネルギー技術部)の陳崇憲組長(部長)は「台湾の洋上風力発電推進政策」を説明、現在はそのうち第三段階の「ブロック開発」(産業のサプライチェーン構築とアジア太平洋市場への進出)に積極的に取り組んでいると紹介した。それによると、洋上風力発電の設備容量を毎年1.5GW(ギガワット)の割合で安定的に増やして市場のニーズを支えていくということで、2026年から2035年にかけて設備容量を累計で15GW拡充し、台湾の洋上風力発電と産業の長期的で安定した、持続可能な発展を実現する。
会議の最終セッションでは工業技術研究院とイギリスの「OREカタパルト」が、游振偉局長とJulie Scott女史、イギリス在台弁事処のJohn Dennis代表と工業技術研究院の劉文雄院長ら立ち合いの下、「洋上風力発電産業の技術連携と情報交換に関する協力覚書(MoU)」を締結した。
Sources:Taiwan Today;2021年07月12日
資料來源: 経済部能源局