2021-04-29
経済部(日本の経済産業省に相当)の曽文生政務次長(=副大臣)は28日午後、財訊伝媒集団有限公司(SEEC Media Group Limited)が「2021永続台湾系列論壇(=サステナブル台湾シリーズフォーラム)」の一環として主催する「能源転型永続環境 打造太陽能生態系(=エネルギー転換でサステナブルな環境を 太陽光発電の生態系を作り上げる)」と題するシンポジウムに出席した。曽政務次長は「再生可能エネルギー政策が逆戻りすることはない。現在多くの国が2050年までに温室効果ガス排出量のネットゼロ(実質ゼロ)を実現するという目標を打ち出していることを見ても、再生可能エネルギーはすでにエネルギー構造の主役となっている。現在世界各国が再生可能エネルギーの発展に力を入れている。再生可能エネルギーによる発電量は、2015年の104億kWhから、2020年には150億kWhと44%も増加している。また、2020年の太陽光発電量は60億kWhで、2015年の8.5億kWhに比べると7倍近くに達している」と述べた。
現在、世界各国の大企業は相次いでRE100 プロジェクト(RE100 project)への参加を表明している。これは、事業運営に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うことを目標とするものだ。また、こうした企業は傘下のサプライチェーンに対しても、100%再生可能エネルギーを使用するよう奨励しており、再生可能エネルギーへの重視が、共通の価値になっている。行政院(=内閣)は、太陽光発電の発電量を増やすという目標を達成すべく、関連省庁に協力を求めると同時に、地方自治体、太陽光発電の産業団体、協会などと協力し、農業・漁業・畜産業におけるソーラーシェアリングの導入や、農業経営に向かない土地、埋め立て地、政府機関の建築物の屋上、工業団地の工場などに太陽光発電設備を設置することに力を入れている。既存の土地と建屋の利用可能な空間を使うことで、もとの用途に影響を与えないという前提の下、発電による利益が付加されるため、多方面にメリットをもたらすことが出来るからだ。
台湾は海外のエネルギー政策のすう勢に呼応し、太陽光発電の普及を進める中、一方で台湾企業の国際競争力を高め、もう一方で環境のサステナブルな発展を維持している。中央政府の各省庁の協力と、民間企業による活発な参与、中央政府と地方自治体の連携などを通して、太陽光発電に関する目標を共に達成し、多方面にメリットをもたらしたいと考えている。
資料來源: 外交部