2019-12-30
米国のビジネス環境リスク評価会社(Business Environment Risk Intelligence、略称BERI)が今年度3回目(12月)の「投資環境リスク評価レポート」を発表した。中華民国(台湾)の総合点はカナダと並ぶ63ポイントだった。総合順位は前回と横ばいで、スイス、ノルウェー、シンガポールに次ぐ4位を維持した。順位が高いほどリスクが小さいことを意味する。
BERIは毎年4月、8月、12月に「投資環境リスク評価レポート」を発表している。グローバル企業の観点から「事業運営リスク」、「政治リスク」、「為替リスク」の3大指標を用い、企業が各国・地域で投資を行った場合のリターンを予想することで、それぞれの投資環境の優劣を判断する。
経済部(日本の経済産業省に相当)によると、BERIは今回、台湾の投資リスクに関する評定を「1C」に引き下げた。また、総合点は前回報告を1ポイント下回る63ポイントとなった。これは主に「政治リスク」の高まりが影響したため。BERIは今後の台湾の投資リスクについて、2020年は総合順位5位、総合点61ポイントとなると予想。さらに次の総統選挙が行われる2024年については、総合点が64ポイントに回復するものの、総合順位は10位になると予想している。
「政治リスク」について見ると、今回台湾は世界27位、アジア9位と評価された。これは主に2018年の年末に行われた統一地方選挙の結果、香港情勢の悪化、2020年1月に行われる総統選挙などの影響を考慮したため。BERIでは、台湾の「政治リスク」は2020年に26位に、2024年には23位になると予想している。
「事業運営リスク」について見ると、台湾は今回世界4位、アジアでは1位となった。「事業運営リスク」を構成する細目15項目のうち、「マネーサプライとインフレ」、「行政効率」、「労働コストと生産力の比率」、「輸送と情報通信」、「国際収支のバランス」、「経済成長率」、「専門的なサービス及び契約」、「長期ローンとリスク資本」、「通貨交換」、「現地の管理と協力パートナー」が上位5位入りした。
「為替リスク」はこれまでと同じで世界1位、アジア太平洋地域でもトップとなった。「為替リスク」を構成する細目4項目を見ると、台湾は「外貨準備」、「外貨創造能力」、「対外債務」がいずれも世界1位、「外貨に関する法令の枠組み」が世界4位だった。
アジア太平洋地域で見ると、台湾の順位は世界3位のシンガポールに次ぐ2位だった。なお、日本と韓国は世界6位、マレーシアは14位、インドとインドネシアは17位、ベトナムは22位、中国大陸は23位、フィリピンは25位、タイは29位だった。
Sources:Taiwan Today;2019年12月30日
資料來源: 経済部投資業務処
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