2019-12-23
交通部(日本の国土交通省に相当)運輸研究所によると、台湾の道路の各所には監視カメラが設置されているが、監視影像の解析はマンパワーに頼らざるを得ず、交通管理の対策や効率は決して理想的とは言えない。過去に海外から輸入したソフトウエアを導入したこともあったが、交通管理専用に開発されたものではなかったため、十分な効果を得られることが出来なかった。
交通部運輸研究所はこのほど、台湾積体電路製造(TSMC)、英業達(インベンテック)、鴻海(ホンハイ)などの民間企業、それに私立逢甲大学(台湾中部・台中市)と協力し、AI(人工知能)を利用した交通映像解析技術を新たに開発した。交通管理のニーズを考慮して、交通量を算出する基本的な数値(車両数、速度、交通密度、交差点での流出・流入量等)や各種の異常停滞(違反駐車、道路工事、交通事故など)などを自動で認識するほか、こうした情報を即時、各自治体の情報統合プラットフォームに送ることができる。
この技術によって開発した設備「AI BOX」は、昼夜を問わず、雨の日も使うことができる。さらには逆光の問題も克服。しかも、生産コストは海外製の3分の1から5分の1と安く、昨年から台湾南部の高雄市や台南市、台湾中部の台中市などの主要な交差点、それに台湾桃園国際空港(台湾北部・桃園市)出国ロビー側の駐停車エリアで試験的に導入している。
試験導入の結果、交通量の精度は平均96%、車速の精度は平均97%、トラブルの認識精度は約90%に達している。
今後も特殊な車両の識別、トラブルによる影響範囲やその終了、道路の冠水といった問題についても識別の精度を高め、台湾全土のオンタイムの道路状況をより完全なものにしたい考え。
この技術は台湾北部・台北市のパソコン同業者組合である台北市電脳商業同業公会(TCA)が実施する「智慧城市創新応用奨(Smart City Innovative Application Award)」を受賞しており、カナダ企業からすでに引き合いがあった。今年、シンガポールの見本市に出展した際も、中国の通信機器大手であるファーウェイ(華為)が関心を示していた。
資料來源: 外交部
Juiker アプリ - 無料通話
一緒に Juiker しましょう