台湾は、西に世界経済成長の中核にして第二位の経済体(中国大陸)、北に世界第三位の経済体(日本)、東に世界最大の経済体(米国)、南にアセアン10ヶ国と接しており、アジアで最高の経済戦略的場所に位置している。
台湾はアジア太平洋地区において東北アジアと東南アジアの交通の要衝にあり、一流の設備を擁する国際空港と港湾を有し、高度の対外アクセス性を備えている。台北から東京・ソウル・北京・上海・香港・シンガポールという西太平洋主要都市への平均飛行時間は2.55時間にすぎない。
コンテナ取扱数世界第15位の高雄港からマニラ・シンガポール・香港・上海・東京の5大主要港への平均航行時間は53時間である。台湾は、欧州・米国・日本およびアジア太平洋の新興市場への重要な架け橋であり、また多国籍企業がアジア太平洋地区で業務本部を設立する際に最初に選ばれる。
台湾の投資環境は多くの国際比較評定で高い評価を得ている。
台湾は、川上・川中・川下産業の整った産業サプライチェーンを抱え、顧客の各種需要に対して迅速に反応し、カスタム化部品を即時に提供することができる。これらが台湾の産品に質と量の両面において非常に高い競争力を持たせているのであり、まさに外国資本による台湾投資を吸引する重要な条件である。
産業ビレッジが高度に発展したことから、台湾は世界第2位の情報ハードウェア生産国、半導体ファウンドリおよびパッケージング・テスティング生産額世界1位、IC設計世界2位、パソコン産品世界3位の地位を占めている。その他、グーグル・マイクロソフト・ASML・オーステッドといった国際的な企業が皆対台湾投資を増やし、台湾での研究開発・ハイエンドの製造および産業協力を深めている。
台湾政府は世界一流大学および最先端研究センターの構築を引き続き推進するほか、台湾を東アジア高等教育の重鎮ならびに中国語の輸出大国にするために力を注いでおり、多国籍企業がアジア太平洋市場に進出する際の人材需要を十分満足させている。スイスの国際経営開発研究所(IMD)の「2023年世界人材ランキングレポート」によると、評価対象になった64経済体のなかで台湾は第20位、アジア地区では香港・シンガポールに次いで第3位を占めている。
これ以外、台湾は世界のハイテク産業の実力者であり、国際経営開発研究所の2023年世界デジタル競争力ランキング(IMD World Digital Competitiveness Ranking, 2023)では、台湾の一人当たり総研究開発人員は世界1位であり、台湾が持続的に高等教育および研究開発人材を育成していることを明確に示している。グーグル、アマゾン、マイクロソフトといった科学技術界の巨頭も近年陸続と台湾投資を増加、イノベーションセンターを設立し、さらに多くの台湾人材を集めている。
台湾の交通ネットワークは綿密にして十分整備されており、鉄道・道路および都市の地下鉄は相当発達している。北部と南部は一日で往復することができ、ビジネス・保管輸送などの交通コストにおいて高い効率性を実現している。さらに、水・電気・電信は価格低廉で普及率は100%近い。前出の世界デジタル競争力ランキングによると、台湾のモバイルブロードバンド加入者(モバイル市場全体に占める4Gおよび5Gの比率)は世界1位、スマートホンの普及率は3位である。台湾ではインターネットは基本どこでも使用することができ、先進的なデジタル科学技術も外国資本の目を引き付ける理由の1つである。
台湾は完全な法治体系を備えており、経営環境の予測性ならびに安定性は高い。商業法規もすばやく調整して国際的な歩調に合わせ、投資者の権益を確保している。特に外国人の対台湾投資は「外国人投資条例」の保護も受ける。
このほか、台湾の知的財産法制は公開透明であり、知的財産権の保護を適切なものにするため、専門的な知的財産裁判所とコピー商品の調査逮捕に専従する知的財産保護警察を創設、知的財産保護の環境全体を拡充し望ましいものにしている。国際公約や基本規範に符号するばかりか、産業と国際的な知的財産法制の発展に応じて検討修正を進める。と同時に、特許や商標の審査機能と質を継続的に強化、オンラインでの申請と問い合わせシステムを優れたものにし、企業に対してさらに良質なサービスを提供する。
米国のヘリテージ財団(Heritage Foundation)が公表した『2024年経済自由度指数』(2024 Index of Economic Freedom)によると、台湾は184経済体の中で第4位を占め。これは、経済の自由開放を進めた成果であり、また、清廉で有能な政府や司法がさらに改善していることを明示している。そして、多国籍企業および権利者団体から均しく肯定的な評価を得ている。
近年、省庁の枠を超えて資源を統合したり、民間が共同で参加するもとで、台湾のスタートアップ企業エコシステムの発展と効果は次第に国際的に肯定的な評価を得てきた。スタートアップの国際的な調査研究機関であるスタートアップブリンク社(StartupBlink)の「2023年世界スタートアップ・エコシステム・ランキング」(The Global Startup Ecosystem Index Report 2023)では、全世界100ヶ国の比較評価で台湾は24位、アジア太平洋地域では4位に位置している。なかでも、ハードウェアとモノのインターネット(Hardware&IoT)、医療技術(Health Tech)の2分野では世界の先頭集団に属しており、それぞれ2位と21位である。
台湾は亜熱帯にあり、四季の気候は安定しているため、居住に適している。さらに、良好な医療環境と便利な消費機能も備わっており、世界最大の外国旅行ウェブサイトであるインターネイションズ(InterNations)の『Expat Insider 2023』調査報告によると、台湾は生活の質指数で最も良い(2位)、スペインに次いでいます。。安全・医療・費用負担・人々の友好性のすべてにおいて9割以上の満足度を得ている。